食育アドバイザーのしろねこまるです。
今回のお悩みは、「集中力がない」です。
勉強しなきゃと思っても、集中できない。
疲れてしまってやる気が起きない。
そんな子どもに「ちゃんとやりなさい」とか「集中しなさい」と、ついつい小言を言ってしまう。
我が家でもよくある光景でした。
でも実は、子どもが集中力をなくしている原因が食事にあるかもしれないんです。
この記事では、集中力をアップさせる食事についてお話していきます。
食事内容を見直し、子どもの集中力を上げていきましょう。
集中力をアップさせる栄養素
鉄不足は疲れやすく集中力がなくなる
鉄が不足すると、貧血になるということはみなさんよくご存じのことと思います。
他にも鉄が不足すると、様々な悪影響が起こります。
もしかして、お子さんが集中できない原因の一つに鉄不足があるかもしれません。
1日の鉄の推奨量

上記の表を参考にしますと、小学1年生の推奨量は1日に6.5gです。
鉄の含有量が多いとされているマグロでさえ100g食べても1.1mg!
単純計算で1日にマグロを約600gも食べさせなければなりません。
小学生6年生の月経のある女子ですと、14.0mgも必要になってくる。
小学校6年間の間に2倍以上も推奨量が上がっていくのです。
そしてお気づきでしょうか、1日の推奨量は大人より多いのです。
私も小学生女子の母親ですが、この事実を知ったとき驚きました。
そして、「うちは絶対に足りてないな」と反省しました。
娘の宿題が進まなかったりするのも、娘だけのせいではなかったのだなと。
鉄が不足していたんです。
怒ってばかりいた自分に反省しました。
でも、鉄分を一日で14.0mgも摂取するにはどんな献立を考えればよいのでしょう?
鉄分の多い食品
これらが鉄が多い食品の一部です。
さらに動物性食品に含まれている鉄は「ヘム鉄」といい、体への吸収率が25%と高くなっています。
一方、植物性食品に含まれている鉄は「非ヘム鉄」といい、体への吸収率は3~5%と低くなっています。
非ヘム鉄であっても、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取すると吸収率が高まります。
集中力をアップさせる食材レシピ
簡単に作れるレシピも掲載しておきます。
簡単!ほうれん草ソテー☆とろとろ卵を絡めてどうぞ♪ レシピ・作り方
こちらの本には、集中力をアップさせるレシピがたくさん載っています。
子どもがいるご家庭に置いておきたい子どもの食事と栄養の本です。
鉄を摂取するときの注意点
せっかく鉄を摂取しても、コーヒーやお茶、ワインなどに含まれるタンニンは鉄の吸収を阻害してしまいます。
タンニンが含まれる飲料は、食後食後30分以降にいただくようにしましょう。
また注意点として、サプリメントなどで大量摂取をしてしまうと健康に弊害が出るので、許容量に気を付けましょう。
食事でとりすぎることは、ほとんどないので心配いりません。
朝・昼・夕|しっかりした食事で集中力アップ
一日の推奨量の栄養をとるためには、まずは三食食べよう
先ほどお話をしましたが、鉄を1日分しっかりとろうと思ったら、三食きちんとした食事をとらないと間に合いません。
朝ごはんを抜く子もいますが、残りの二食で1日分の栄養価をまかなうのは至難のわざです。
学校で給食をいただいている場合は、一日の栄養所要量の約1/3以上を摂取できるように計算されています。
バランスのとれた食事を提供してくれる給食はとてもありがたいですね。
でも、裏を返せば残りの2/3はご家庭でお願いしますということです。
それなのに朝食を抜いてしまったときには、夕食で一日の2/3の栄養素を摂取しなければならなくなってしまいます。
それって不可能ですよね。
まずは、三食きちんと食べることを最低限の目標にしましょう。
私も「給食で栄養とってるから大丈夫」と思っていました。
よくよく考えれば、栄養の2/3は家庭でとらなければならないんですよね。
食事内容を見直すなら、まずは朝食から
「なぜ朝食から見直すのか」というと、どの家庭も夕食はかなり栄養に富んだ献立になっていることが多いからです。
一汁三菜が和食の理想とされていますが、そこまででないにしろ、どのご家庭でも夕食はおかずを何品か用意していることが多いと思います。
その中に大抵、
は入っているのではないでしょうか。
一方、朝食はというと、
というご家庭も多くあるのではないでしょうか。
「朝は食欲がない」「時間がない」という理由もあるかもしれません。
しかし、前項の「一日の2/3の栄養は家庭で」ということを考えると、朝食で少しでも栄養素をとっておきたいのです。
だからといって、いきなり一汁三菜の完璧な和定食を毎日作るのはやめましょう。
心意気は素晴らしいのですが、作るお母さんも、食べる子供も大変になってしまいます。
まずは一品ずつ増やしてみて、朝食を食べるということを子どもに慣れさせるようにしましょう。
朝食で特に大事な栄養素は「炭水化物」と「たんぱく質」と「鉄」です。
これらのものは、調理せずにそのまま食べられます。
食べる側も朝起きた時の気分で選べ、作る側にも手をわずらわせない優秀な食品です。
消費期限も最低でも5日程度あるので、冷蔵庫にストックしておくことをお勧めします。
炭水化物は脳の栄養源のため、たんぱく質は体温を上げるため、鉄は貧血予防と集中力を高めるためしっかり摂取しておきたいですね。
朝は時間がない上に、子どももダラダラしがちです。
朝食に子どもの好きなものを取り入れて、テンションも栄養もアップさせましょう。
集中力アップさせる食事のまとめ
1日の推奨量の鉄を摂取するには、1回の食事だけではどうにもなりません。
まずは朝昼夕の3食をしっかり食べるようにしましょう。
献立にも少しずつ鉄が多い食材を取り入れ、無理のない速度で改善していきましょう。
先ほどおすすめした『成功する子は食べ物が9割』というシリーズの書籍に、年齢別の理想的な献立のモデルが載っています。
私も何度も読んで参考にさせていただいてます。
初心者向けで読みやすい本なのでおすすめです。